4月29、30日の青森旅行では、二つの温泉を訪ねることができました。この二つが、一つは山中に、もう一つは海沿いにあり、全く対照的でありました。
まず山の温泉は、八甲田山中にある「酸ヶ湯」。湯の効能、豊富な湧出量、広大な収容施設等が認められて、昭和29年に全国温泉のモデルケースとして国民温泉第1号に認定されたという、老舗中の老舗の温泉です。
名物は千人風呂。総ヒバ造りの大浴場は160畳もあり、さすがに1,000人収容することは難しいかもしれませんが、その眺めは壮観でした。泉質はかなりの強酸性で、昔から湯治に用いられているとのことでたしかに効能はありそうですが、個人的にはやや刺激が強すぎるように感じられます。目に少し入っただけで沁みて猛烈に痛み、大変でした。もっとも、ゆったり漬かると体の芯からほっこりと温まる、良い湯ではありました。
なお、更衣室は男女別ですが、中は混浴。あわよくばとも期待していたのですが、一応真ん中に仕切り線があり男女の自由な往来は禁止されており、また、遠くの方は湯煙が立ち込めて全くもって見通すことができず、残念な結果に終わりました。もっとも、このような不埒な人間を戒めるために、「混浴を守る会」なるものも結成されているようです。
ところで、日本一雪深い地域としても名高い八甲田山系、ゴールデンウィークのタイミングでもこの有様でした。
道路も車両通行部分は除雪されているものの、両側は完全に雪の回廊状態。
弘前で桜見物をしようというのに、青森県内でも随分と季節に差があるものだと驚きました。
一方海の温泉は、日本海沿いにある「黄金崎不老不死温泉」。東北の名湯としてテレビやガイドブックでも数多く取り上げられる有名温泉。ひょうたん型の浴槽の向こうには妨げるものが皆無で、日本海を水平線まで見渡すことができます。泉色が茶褐色ということも相まってとても風情がありますが、個人的には泉質があまり好きになれませんでした。塩分濃度が濃くて、上がった後内湯で体に付いた塩を洗い流さないととても耐えられたものではありません。加水掛け流しとのことですが、泉温ももう少し熱くても良いかと。
でもやっぱり、・・・温泉はイイ!
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